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デンマーク保育インターンシップ研修

海外インターンシップ研修生を社内公募

異文化を体験し、視野を広げること。森の幼稚園発祥の地デンマークで自然保育を体感すること。また、それらを通して当社の保育方針である「センス・オブ・ワンダー」の見識を深めることを目的とし、毎年2週間のデンマークインターンシップ研修の研修生を社内公募しています。

2012年度インターンシップ研修報告

2012年度は社会福祉法人どろんこ会 日高どろんこ保育園 統括リーダーの中村優子さんと株式会社ゴーエスト稲城ルーム 入社3年目の金子隼人さんが社内公募で選出され、インターン研修に行かれました。


  • 中村さん

  • 金子さん

応募動機は

中村さん
今から3年前にどろんこ会と出会い、今までに経験したことのない『保育理念』や『保育サービス』という考え方に興味を持ち、保育の仕事に対して更に楽しさを感じるようになりました。
どろんこ会で働く者として『にんげん力』を身に付けた保育者でありたいと強く感じるようになり、日々の保育業務の中で、保育者として自分に足りない力は何かを考えていくうちに、今の私には、「挑戦する力(情熱、勇気)」「新しい価値を生み出す力(課題発見力、創造力)」「チームで働く力(発信力、与える力)」が不足していると感じました。
昨年度の社内公募では、『プレゼンをする』事に尻込みし、申込みが出来ずにいたのですが、今回は、園長に「是非、応募してごらん」と背中を押され、また、家族にも「せっかくのチャンスだから頑張ってみなよ」と励まされ、私的な問題もクリアになりました。
私自身が挑戦・経験することで成長したい。そして、一人ひとりが『にんげん力』を高め発揮し合える保育園を作っていきたいと思い、応募しました。

金子さん
私は、自然保育に興味があり、当法人に入社しました。デンマークの森の幼稚園では1日の大半を外で過ごすと聞いていたので、1日中外でどのような活動をしているのか、どのような生活をしているのか、実際に体験したいと思いました。また、それらの活動を日本でどのように展開するか、帰国後に実践したいと思い応募しました。

デンマークに行ってみて“よかった”と思ったことは何ですか?

中村さん
『日常を離れ、異国の文化・保育・子育てに触れることが出来た』という事です。
私は保育士として十数年働き、また、子育て中の母親でもあります。でも、所詮小さな世界しか知らなかったのです。文化・習慣の違いによる様々な“家族や子どもに対する考え方”を知ったことで、保育者としての自分を振り返るきっかけになったことは良かったと思います。
また、全くの私事ですが、2週間日本を離れて暮らす中で、『家族の大切さ』や、『家族の協力があってこそ私は仕事をできている』という感謝の気持ちを強く持つことが出来たことも良かったと思っています。

インターンシップを体験して“勉強になったことは?

中村さん
子育てについての様々な考え方があるのは日本もデンマークも同じだと思います。でも、デンマークでは、国として“教育は大事”と考えていると知りました。周りの大人や社会全体が、未来を生きる子ども達の『自己肯定感』『自己尊重感』をいかに育てていくかを真剣に考えながら子どもと向き合っていると感じました。
デンマークの大人たちは、税金は高いが、国民が納得している。それは、しっかりとした教育を受けていないと、自分の意思を述べて「国を良くしていこう!」という力が育たないからだと考えているという事です。そのため、小さい頃から自分の意見を言い、自分で物事を考えるということが重ねられ、自立(自律)することを学んでいます。
“個を大切にしている国”と言いますが、それは、自分中心という事ではなく、『自分も認められている。だから相手を認めることができる』ということです。
日本でも、“認めの保育”などと言われていますが、私自身を含め、大人や社会全体としてもっと考えていかなくてはならない部分であると思いました。

インターンの一番の思い出は?

中村さん
初めは「ヤーパン(日本人)」という接し方だった子ども達が、日を追うごとに「マサコ!」と呼んでくれるようになったことです。9:00に保育園に着くと“待ってました!”とばかりにソリの紐を目の前に差し出し、次々と「私も!」「もう一回」と遊びに誘ってくれました。園舎の周りを3週もすると、雪の中でも朝から汗だくになり、「疲れたからもう無理よ」という態度をしていると、4歳児の男の子が一緒にソリを引いてくれました。次の時から、その男の子はスーッとやって来て、私と一緒に紐を引っ張ってくれるようになりました。言葉も通じない中で、私の気持ちを察してくれたその子の優しさは、とても印象的です。

金子さん
『鹿の解体』がとても印象的に残っています。ハンターが狩猟した鹿を解体しながら一つひとつ丁寧に部位の説明をしていました。日本では子どもに生き物の解体を見せるのは残酷ではないかと思われる人も多いと思いますが、“生”と“死”を目の当たりにし、生き物の体の仕組みを知ることで、子どもたちは命を大切に考えることができると感じました。

これからインターンシップ研修に行く人たちへ

中村さん
私は「自分には無理じゃないか」と考えていました。英語なんて話せない。人前で自分の考えを話すのは苦手ですし、ましてや選考を受けるとなると緊張で気持ちが悪くなりそうでした。 でも、私の周りには応援してくれる仲間がたくさんいる。背中を押してくれる人がいる。そして、何よりも、選考の時に、私が振り絞った勇気を真剣に聞いてくださった皆さんがいたことで、緊張の中でも「聞いて欲しい」という風に気持ちが切り替わっていったのを覚えています。 『挑戦する勇気』はきっと、自分を成長させてくれると思います。 次回、その次と挑戦していく皆さんには、私とは違う視点での新しい感じ方を是非教えていただき、私自身、新たな気付きを得ることができると嬉しいと思います。

金子さん
実際に行ってみないと分からない事もたくさんあります。行った事によって保育に対しての見方が変わったり、子どもや周囲への関わり方を学んだり、とても勉強になると思います。少しでも挑戦したいと考えているのであれば是非デンマークの保育を体験してきてください。

[提携園]

  • Mariasøstrenes(マリアシスターズ)統合保育園/Svendborg市
  • Jӕgermarken(イェアマーケン)乳児保育園/Svendborg市
  • Gl.Nyby(ガメルニュービュー)自然幼稚園/Svendborg市 2012年閉園
  • Skovbo(スコーボ)森の幼稚園/Klampenborg市

[協力]

  • 株式会社COX & KINGS JAPAN/Robinson Scandinavia